インドで誕生!貧困農家に革命を起こす、神アプリ「AgriApps」

(Photo by International Maize and Wheat Improvement Center)

インドの人口は、中国に次いで世界第2位の12億8793万人。国連教育科学文化機関ユネスコの最新報告書によると、読み書きといった基礎学力の欠如を意味する「イリテラシー」率が世界で最も高く、実際に2億8,700万人が該当。

これは、全世界の“イリテラシー人口”の37%を占めていることになる。

そこには、都市部に比べ“農村部”の「イリテラシー」率が特に高いという結果がでている。

「教育」という贅沢品。
(Photo by Josh Chin)

「教育なんて贅沢だ」と、金銭的に余裕のない農家の多くは教育を受けることができないからだ。

“教育が受けられない”ことは“読み書きが困難なため充分な情報が得れない”ことに繋がり、それが“金銭問題を抱え続ける”といった貧困の悪循環に陥るわけだ。

この苦悩を理由に、過去3年間で3,000人の農民が自ら命を絶っている。

驚くことに、農民の世代から世代への情報伝達方法は、依然として“口頭”。

しかし、気候の変動や予測不可能な季節風といった近代的な要因から、農民にとって「作物についての情報」は、これまで以上に重要視されている。

つまりは読み書きができなければ、作物についての十分な情報が得られず、結果、不作に陥る。

トイレより多い「ケータイ」
(Photo by domat33f)

さて、携帯電話の普及率は非常に高いインド。国連によれば、2020年までに“14億人すべて”の住民が携帯電話を持つと予想されている。

驚くべきは、多くのインド人はトイレよりも携帯電話へのアクセス権を持っているということ。

どんなに貧しい村でも、誰もが携帯電話を持っている現代。それをうまく活かし、インド全土のイリテラシー問題を考慮した画期的な農業アプリケーションが誕生。読み書きができない農民たちを救うアプリ、その名もAgriApp

 

Wi-Fiの有無にかかわらず、どの携帯電話でも使用可能。開発したのは、南インドの農家に生まれ育ち、現在はCERN(欧州原子核研究機構)の科学者であるVijayaragavan Vishwanathan氏。

(Photo by yourstory)

使用方法はいたってシンプル。携帯電話をVishwanathan氏のデバイスに接続し土壌の中に設置すれば、水分含有量、pHレベル、およびミネラルなどを測定、評価し、これらの情報を、クラウドを経由し各農家の携帯電話へと送信。

その情報は「緑は良く、赤はダメ」と、色で結果を示すようにコード化されているため、識字のレベル関係なく“すべての農民”に情報伝達が可能というわけだ。

「農民用アプリ」増加中!
(Photo by Climate Change, Agriculture and Food Security)

「AgriApp」以外にも、リテラシー問題を考慮したスタートアップ企業が存在している。
⚫︎Jayalaxmi Agro Tech

オーディオとビジュアルツールを駆使し作物の具体的な情報を伝えるアプリ。

⚫︎Janani Agriserve

土壌、水資源、害虫、および種子の品種についての問題を携帯電話を経由し、個人に合わせた農業アドバイスサービスを提供しているアプリ。

この「20年」が勝負?加速する国、インド。
(Photo by Steven Gray)

長期的に見ると、これらのアプリは人々の生活を向上させる可能性が大いにあるといえる。

ユーザーが生活の一部としてこれを活用すれば、コミュニケーション能力やより高度な技術を習得できる。

さらにモバイルツールの数が増えると、自身の作物をオンラインで販売するといったスケールアップにも繋がる。

農家と農業バイヤーを直接繋がることだって可能だ。こうして彼ら自身のビジネスを少しずつ成長させ、必要最低限の読み書きが必要だと認識させる。

インド農家のイリテラシー問題を長期的に改善するのに必要なのは、将来農家になるであろう若い世代をターゲットにすること。

彼らは「親世代」というロールモデルが、現代のテクノロジーによってより良い環境を手に入れるその瞬間を目の当たりにするからだ。

水道やガスはおろか、トイレすらない発展途上国に住む人々でも、携帯電話を当たり前に使っている現代。

テクノロジーが発展途上国の生活に与えるインパクトは、日本のそれと比べてはるかに大きい。「AgriApps」がインドの農民に与えるそれに期待が高まる。

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